肩関節完全外転メカニズム
肩の機能が本来持っている機能をちゃんと果たしているかをチェックするにはスムーズな「万歳」ができるかどうかを観察するとわかります。 「万歳」は一見、腕の動きだけに見えますが、背骨・肋骨・鎖骨・肩甲骨も協調して動いており、これらの協調性に問題があるとスムーズな「万歳」はできません。スムーズな万歳ができるための肩関節の協調機能のことを「完全外転メカニズム」と言います。
◉巻き肩で猫背が気になる。
◉母親の背中がだんだん丸くなってきた。
◉猫背で年老いた印象になってしまう。
◉肩の動きが悪くテニスのサーブが弱い
当スタジオでは、こういった肩まわりの動きや姿勢にお悩みを持つ方が多くご来店されます。こういったお悩みを改善させるには、肩が本来持つ機能をしっかり取り戻してあげる事が必要です。そのチェックとして【肩関節完全外転メカニズム】を利用します。また、そのメカニズムに沿ってコンディショニングを行うと肩の動きは非常にスムーズになりますし、姿勢も良くなるんですね。
【肩関節完全外転】という言葉の意味ですが、「気をつけ」の姿勢から横に腕を上げていき腕が耳につくぐらいまでの高さへ上げていくことを完全外転と言います。つまり、最初の「気をつけ」の位置から腕を180度上方へ上げることです。つまり「万歳」です。
肩関節完全外転メカニズムの中身を見てみよう!6つの原則
肩関節完全外転を楽にスムーズに違和感なく行う事が、肩の本来持つ機能を取り戻す事であり、姿勢や肩まわりの不具合を改善させることになります。 そして、このスムーズな肩関節完全外転を達成させるには、6つの原則が存在します。
⑴肩甲上腕リズム2:1の原則に基づき、肩関節180°外転には、腕の120°の動きと肩甲骨の60°の動きが必要である
⑵その肩甲骨60°の動きは、鎖骨25°と肩鎖関節35°(肩甲骨と鎖骨を繋ぐ関節)の動きが必要である
⑶鎖骨の15°後方移動の動きが必要である
⑷肩甲骨の後傾(後ろに倒れる動き)と外旋(肩甲骨を寄せる動き)が必要である。
⑸鎖骨の後方へ回転する動き
⑹上腕の外旋(外に回旋する動き)
これらの動きの一つでも欠けてしまうと理想的な肩の動きを導く事はできません。 しかし、それぞれの動きを司る筋肉は特定されており正しくそれらの筋肉を使い、動きのイメージを学習していけば、肩の動きは驚くほどスムーズになっていきます。
完全外転メカニズムを獲得するポイント
◉小胸筋を中心に肩甲骨の後傾や外旋を阻害する筋肉をストレッチする
◉前鋸筋や僧帽筋下部といった完全外転にとって不可欠な筋肉の機能を向上させる
◉上腕の外旋を促し、上腕の上方変位などを防ぐ棘下筋下部や棘上筋の機能を向上させる
この辺りがコンディショニングの中心となります。闇雲にストレッチをしたり、トレーニングをしても良くなる可能性は低いです。
まずは、人間が本来持つ【適切な姿勢や適切な動き】を取り戻す必要があります。まずはそこから。
体は何もしなければ、歳と共に活動量や動きの質は低下していき、やがて機能も衰えていきます。
いつまでも元気でいるために、いつまでも自分の脚で歩けるように、家族に負担をかけないように、人間としての機能をしっかり維持していけるといいですね!
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