シニア世代のお悩みSenior Citizens

高齢者こそ姿勢が本当に大事

高齢者の問題としてよく取り上げられるのが、フレイル(「虚弱」という意味。健常から要介護へ移行する中間の段階)やロコモティブシンドローム(運動器症候群。筋肉が衰え「立つ」「歩く」などの基本的運動能力が低下している状態)、変形性膝関節症(膝OA)、などでしょう。運動器の衰えは、運動そのものを億劫にし、引きこもりや社会的活動への非積極性などを引き起こし、栄養状態を悪化させ、さらに筋肉が衰えるという悪循環が大変問題となっています。その一連の悪循環は、認知症のリスクを引き上げるため、筋肉を中心として運動器の衰えは、人生100年といわれる長い人生をより安心して暮らしていくためには、非常に避けたい現象です。私のクライアントに老年病専門医の方がいらっしゃいますが、その方も身体の機能を維持することが最も大事とおっしゃっています。

 

 

私のクライアントにも高齢者の方は多いですが、元気なご高齢の方は、非常によく運動しています。そして何といっても「姿勢」がいいんです。そして「動き」が良いです。「動き」が良いというのは、ただたくさん歩けるとかスクワットができるということではなくそれぞれの関節の機能がよく維持されているという事です。

 

 

 

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良い姿勢を保つことが本当に大事と知っておいて欲しい

何も対策を講じないとすると、歳と共に姿勢は変化していきます。そして、その姿勢の変化にはパターンが存在しています。加齢により、頭部は前方へ突出し、骨盤は後傾、股関節は伸展し、膝が曲がってきます。要は背中が丸まったおじいちゃん・おばあちゃんを想像して頂けると分かりやすいかと思います。

 

健常者では頸椎7番から下ろした垂線よりも股関節が前方にあります。評価にて明らかな体幹前傾が強く、股関節が頸椎7番から下ろした垂線よりも後方へ存在している場合、全身の代償機構を大幅に用いている状態にあり、身体機能の低下が示唆されるようです。

年齢と共に生じやすい姿勢の退行変性

 

このような姿勢になってしまうと、まず脊柱の可動性が極端に低下してしまい、一気に身体が動かしにくくなってしまいます。また前方の椎間板や椎体が圧縮される力が増強し、骨粗しょう症の場合、何かのきっかけで圧迫骨折になったりします。また、スパイン・ニー・シンドロームといってこの不良姿勢と変形性膝関節症は密接な関係にあることが分かっています。挙げていくと切りがないですが、本当にたくさんの身体にとって良くないことに結びついていきます。ですので、強く伝えたいのはまずは良い姿勢を維持する、これが本当に大事なんです。

 

ご高齢の方に、運動をおすすめしても「もう歳なんだからいいのよ」と言われてしまうことが多いです。その気持ちもよく分かります。長年社会に貢献してきて、いつまで頑張らないといけないのと。わかるのですが、冒頭でお伝えしたように「人生100年時代」と言われるようにライフスタイル自体を変化せざるを得ない時代になっています。80歳でもあと20年生きるつもりでいないといけない。厳しい言い方かもしれませんが、しっかり運動して身体機能を維持して体力を付けないと、余計生活するのがしんどくなってしまうかも知れません。できれば、身体機能が低下する以前から意識的なトレーニングを積み重ねて欲しいと、トレーナーとして多くのクライアントと接してきた私は、そう思います。

 

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筋トレよりまずは姿勢を!

運動機能が低下しているご高齢の方は、こちらが思っている以上に運動をするという行為は大変なものです。近所を10分散歩することですら、もしかしたら運動機能に問題ない我々が、30分ランニングしてくるのと同じくらいしんどいかも知れません。それをまずは理解して欲しいと思います。機能を低下しているご高齢の方は、何をするにも本当にしんどいんです。

 

ですので、まずは少しずつ身体機能を向上させていくことが大事です。身体機能が向上してくれば、近所を散歩することも苦じゃなくなってくるし、むしろ身体を動かしたくなってくる方が殆どです。では、何をするかですが、赤ちゃんが生後〜立ち上がるまでの過程を再度、やり直すイメージで運動を行ってきます。赤ちゃんは、生後泣くことにより、横隔膜や腹部に存在するインナーマッスルを鍛え、筋力が無くても身体を支えられる力をつけていきます。つまり呼吸の機能から取り戻していきます。その後、寝返りをし、うつ伏せ、四つ這い、と徐々に立ち上がるわけですが、その過程で重力化で立ち上がるための力を鍛えているわけです。そして、重力化で立ち上がる過程の運動により正しい姿勢を獲得していきます。

↑横隔膜。呼吸にとって重要な筋肉。横隔膜は呼吸だけでなく姿勢を維持する機能も持っています。つまり呼吸の機能が衰えてきたり、呼吸が正しくできていないと姿勢の維持も困難になる可能性があります。

 

なかには、床に寝て運動することも厳しい方もいらっしゃるでしょう。その場合は、椅子に座った状態でやはり、正しい呼吸を取り戻すことから初め、主に脊柱の可動性を少しでも回復できるように進めていきます。

 

人生100年時代。超高齢化社会と言われる時代を少しでも快適に幸せに過ごしていくためには、正常な姿勢と正常な動きを改善することがベストと考えます。身体の機能が衰えていなければ、身体活動は維持され筋肉も維持されるはずです。余計に筋トレをする必要もないと思っています。日常生活に必要な筋力があれば生きていくには十分ですからね。私のクライアントで73歳でフルマラソンを走るおばあちゃんがいます。一緒に運動する時は筋トレではなく、良い姿勢と正常な関節運動を獲得する簡単な運動のみです。私もそのおばあちゃんのようにいつまでも元気に運動できるようにトレーニングを継続しながら歳を重ねていきたいなと思います。

 

 

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